公開日:2022/10/31
最終更新日:2022/10/31

工数管理にデメリットはほとんどない!実施するためのポイント

工数管理のデメリット

工数管理は、システム業・広告業・イベント業・建築業・コンサルティング業など、従業員の生産性が重要な業種において必須です。
たとえば、工数管理によりプロジェクトごとの労務費を算出できるため、精度の高い原価管理を行えます。
しかし、実際には工数管理を行うための手間といった、デメリットが気になる方もいらっしゃるかと思います。
そのため、本記事では工数管理を行うことのデメリットや、課題についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

工数管理にはどんなデメリットがある?

工数管理を行うことのデメリットは、会社側と従業員側で異なります。
工数管理とは、原価管理にてそれぞれのプロジェクトの利益を把握するだけでなく、従業員ごとの負担割合も把握できます
そのため、業務を割り振りし直すといった業務改善目的で活用でき、会社を成長させられるため、会社側としてのデメリットはほとんどありません。
しかし、工数管理を行う目的やメリットがはっきりしていないまま工数管理を行うと、従業員としてはただの手間となってしまい、不満が出てしまいます。
ここからは、工数管理のデメリットについて会社側と従業員側の目線でそれぞれ解説します。

 

【会社側】実はデメリットはほとんどない

工数管理を行うことで、経費やプロジェクトごとの従業員の労務費をもとに、精度の高い原価を知ることができます。
例えば、利益は「売上-原価=利益」の計算で算出できるため、原価の計算が正確であれば、プロジェクトの途中でも利益の予想がしやすくなります。

また、赤字プロジェクトの早期発見や改善にもつながるので、実は会社として工数管理を行うデメリットはほとんどありません。
このように、工数管理が必要とされるような労務費が主な原価となる業種においては、各プロジェクトの利益や生産性を確保することは必要不可欠です。

 

【従業員側】工数を入力するのに手間がかかる

工数管理のデメリットとして最も課題になりやすいのが、工数の入力に時間がかかり、従業員の手間になることです。
それぞれのプロジェクトを細分化し、かかった時間を入力しなければいけないため、従業員からすると、「工数の入力に工数がかかる」と思われてしまいます。

しかし、工数管理が必要な理由や目的、メリットなどをしっかり従業員に説明できていれば、工数管理の必要性が伝わります。
例えば、工数管理にて、従業員それぞれの業務負担を明確にし、「正当な評価ができる」「業務改善ができる」などです。
なぜ工数管理をしているのかわからないままだと、従業員の不満になってしまうため、きちんと説明した上で、手間のかからない運用を行いましょう。

 

工数管理を正しく行うために必要な2つのポイント

時計と走るビジネスマン

工数管理を正しく行うためには、精度の高い工数の入力と、プロジェクトの受注金額と諸経費を正しく算出することが大切です。
具体的には、受注費や経費といった決まった金額だけでなく、労務費を想定労働時間から算出します。
さらに、プロジェクトごとの受注金額や諸経費を細かく算出し、算出した労務費と合わせることで、より精度の高い想定利益を出せます。
これにより、プロジェクトの途中でも利益の到着予測ができるため、業務改善をしやすくなります。

 

精度の高い工数を入力する

工数管理は、大まかな数字で入力してしまうと、どこで問題が起きているのかわからずに、改善が難しくなるといったことが起こりがちです。
具体的には、営業の場合、「初回アポ」「商談」「クロージング」など、各フェーズに分けて工数管理を行います。
フェーズごとに工数管理を行うことで、獲得した案件が進行しているのか(案件管理)、営業に対する時間が適切か(行動管理)などを明確にできます。
このように、細かく工数管理を行い、課題をピンポイントに浮き彫りにすると、速やかに解決するための行動に移せるため、精度の高い入力が重要です。

 

受注金額とプロジェクトにかかった諸経費を算出する

利益の算出をするためには、工数を管理するだけではなく、プロジェクトごとの利益を把握することが重要です。
受注金額と実際にプロジェクトにかかった諸経費を算出することで、どれほどの利益が出ているのかがわかります。
具体的に、プロジェクトごとの利益を把握するのであれば、原価となる「外注費」「材料費」「経費」「労務費」を受注金額からマイナスして算出します。
このうち、外注費・材料費・経費は請求書や領収書などを記録するだけですが、「労務費」だけは工数管理を行わないと算出できません。

以下は、利益を図るために必要な項目例です。
実際に受注した場合、「外注費」「材料費」「労務費」「経費」などがかかってくるため、この金額と受注費用を引くことで、利益が算出できます。

【建設業で、1000万の仕事を受注した場合の例】
●外注費:日雇い雇った従業員の費用
例:日給1万の人を10人集めて10日間働かせた場合、外注費は100万円
●材料費:材料を仕入れた費用
例:木材や鉄骨など建築に必要な材料費
●労務費(人件費):正社員のそれぞれの労務費
人によって時間あたりの単価が違うため、人ごとに工数管理で労務費を算出
例:課長→1時間あたり2,000円、平社員→1時間あたり1,500円など
●経費:仕事上必要な費用
例:交通費・接待費

 

工数管理で失敗しやすいよくある課題

石を引っ張るビジネスマン

工数管理を行う際によくある失敗には、「工数が細かすぎで従業員の負担になる」「名もなき工数が発生する」などがあります。
精度の高い工数をつけることは重要ですが、詳細すぎる管理だと従業員の手間が増えてしまい、モチベーションの低下につながります。
また、工数管理のための報告時間やミーティングなどにより、名もなき工数が発生してしまうといったことも課題の1つです。
このように、工数管理の方法を間違えてしまうと、失敗する要因となるため、ここからはよくある課題について詳しくご紹介していきます。

 

工数が細かすぎるせいで負荷がかかる

利益の到着予測を正確にしたいがために、工数を細かく管理してしまうと、入力する従業員の負担になってしまいます。
モチベーションの低下につながるだけでなく、忙しいときには入力が適当になってしまうといったことが起こりがちです。
結果、せっかく工数管理を行ったとしても、曖昧な情報での管理となってしまうため、精度が低くなってしまいます
そのため、工数管理を行うにしても、あまり細かすぎないように工夫することが重要です。

 

見えない「名もなき工数」が発生している

工数管理は、ただ入力するだけでなく分析や途中経過報告などを行い、課題を解決していく必要があります。
そのため、報告の時間やミーティングといった、名もなき工数が発生することがあり、余計な手間となりがちです。
さらに、ミーティングが長引いてしまうと、業務の進行が遅れてしまうため、従業員の負担が余計に増えてしまいます。
従業員に負担をかけないためにも、多すぎる報告やミーティングは避け、工数管理の中に組み込んで可視化することが大切です。

 

工数管理システムに搭載されている主な機能

工数管理システムには、原価管理だけでなく、プロジェクト管理・ダッシュボード機能・スマートフォン対応などを搭載しているのが特徴です。

例えば、プロジェクト工数管理機能では、従業員ごとの作業量と作業時間を管理できるため、1つのプロジェクトにおける労務費を正確に把握できます。
さらに、工数管理を視覚的に把握しやすいダッシュボード機能があれば、現在の進捗やどの業務にどれほどのリソースをかけているのかを明確にできます。
ダッシュボードを見ればすぐに状況が把握できるようになり、リアルタイムでの分析を簡単に行うことが可能です。
また、打ち合わせで社外に出ることが多いのであれば、スマートフォン機能のあるものであれば、簡単に工数管理を行えます。

このように、工数管理を行う上で便利な機能は複数あるため、自社の課題やほしい機能をもとに、選んでみてください。

●プロジェクト工数管理
プロジェクトごとに工数管理を行える機能
従業員1人ひとりの作業量・時間を管理ができるため、業務の改善点を浮き彫りにできる
●工数管理のダッシュボード機能
グラフや表などで、工数管理のデータを視覚的に見られる機能
プロジェクトの進捗度合いやリソースのかかり具合などが視覚的に確認でき分析しやすい
●スマートフォン対応
工数管理をスマートフォンから入力・管理できる機能
手軽に管理できるため、出張や外出の多い従業員による工数管理の負担が軽減される

工数管理は会社を成長させるために必要

工数管理をしっかり行うことで、プロジェクトごとの利益を判断し、赤字プロジェクトの早期改善が行えるのがメリットです。
「なんとなく時間がかかっている」という認識から、実際の数字にまで落とし込むことで、何を解決すべきなのかが明確になり、会社の成長につながります。

また、もし上場を目指している場合は、プロジェクト原価管理は必須になります。
監査法人からも指摘があるため、将来的に会社の成長を考えるのであれば、工数管理は日々行っていくと良いでしょう。

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柏倉優

Webマーケティングの経験を経て、2021年6月に株式会社ITCSへ入社。 記事の企画・執筆・デザイン・アクセス解析まで幅広く担当。 皆さんに「それが知りたかった!」と思ってもらえるような情報を提供できるよう、日々勉強しています。

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